院長ご挨拶
1999年4月、医療法人社団「恵和会」岡村病院・赤羽訪問看護ステーションが、福寿会ネットワークに加わりました。2000年8月には赤羽岩渕病院へと名称変更を行い、2010年6月に福寿会と恵和会が合併することで、医療法人社団「福寿会」赤羽岩渕病院として再スタートしています。その後、2018年1月には、前院長である熊川寿郎氏が在宅診療部長として当院に着任しました。2019年2月より院長となり、訪問診療と地域包括ケア病棟の連携を強化することで、在宅診療支援病院としての当院の機能をより強化し、より地域に貢献できる病院として変革を進めて参りました。
私は、2019年7月、がん・感染症センター都立駒込病院の食道外科より、当院に着任しました。2020年4月より副院長を務め、2022年10月、熊川前院長の福寿会病院への異動に伴い、院長を拝命しております。
福寿会 福岡靖介理事長の理想は、「住み慣れた町で住み慣れた場で、患者様が末永く安心して暮らしていく」ことです。そして、その実現のため、「必要な時に、必要な人へ、必要なだけ、トータルにサービスを提供していく」ことが、福寿会の理念です。
一方、患者様やご家族様が安心な生活を送るために、何を必要と感じていらっしゃるかに関しては、それぞれのご家庭の状況、ご本人のご病状や生活能力などにより変化するため、一義的には決まりません。そこで我々は、患者様・ご家族様と、常に十分なコミュニケーションを取り、相手の立場に立って考えることで、適切なサービスを提供していこうと考えています。
外来に通院できる方に対しては、当院の各科外来・栄養指導・通所リハビリ・細径内視鏡などを活用することで、生活習慣病の管理、悪性腫瘍を含めた疾患の早期発見、慢性的でつらい症状の緩和、疾患の予防のための健康管理や栄養管理、北区の各種検診事業、日中多くの人と触れ合ったりリハビリしたりすることのできる場などを提供しています。
生活能力が低下し、通院が難しくなった方に対しては、当院の在宅診療部より、訪問診療を行っています。月に2回、医師と看護師がセットで訪問することで、可能な限り外来に通院した場合と同等レベルの医療を提供します。定期的に訪問診療を行っている患者様に関しては、体調不良時の電話相談も可能です。必要に応じて電話での指示や、臨時往診にも対応することで、安心な生活を送るお手伝いをさせて頂きます。
また、ご病状の悪化・生活能力の低下・介護力の低下など、様々な理由で「住み慣れた場での生活」が難しくなる場面も想定されます。そのような場合に、安心して入院していただくための病棟をご用意しています。疾患の治療はもちろん、機能回復のためのリハビリ、安心して生活するために必要な介護サービス・福祉サービスの紹介および調整を行い、できるだけ住み慣れた場へお返しすることを基本理念としております。また、どうしても住み慣れた場へ帰ることが難しい場合には、介護施設への入所や、長期的な療養が可能な病院への転院などもサポートしています。
北区は東京都の中でも特に高齢化が進んだ地域とされ、在宅医療の重要性が今後更に増していくと思われます。北区の地域病院として病床数50床を有し、在宅診療部、外来を持つ当院として、今後も患者様を第一に考え、患者様の信頼と期待に応えるべく、職員一同となり、ご満足かつご納得が頂けます医療をご提供申し上げ、地域医療の質をこれまで以上に維持、向上させ、地域の方が住み慣れた町で住み慣れた場で安心して暮らしていけるように職員一同日々努力を重ねてまいります。
今後もなにとぞご指導、ご鞭撻をいただき、地域のみなさまに信頼される病院づくりに努めてまいりたいと思います。
令和4年10月1日 院長 久米雄一郎
病院運営の基本方針
・患者の皆様の権利や尊厳を重視し、開かれた安全で質の高い医療を提供します。
・地域の医療機関との連携を深め、地域における在宅診療及び機能強化型在宅療養支援病院としての役割を果たします。
・病院と介護老人保健施設との連携を確保した包括的サービスを提供します。
・民間の創意工夫を生かした効率的な事業運営を行います。